今年の1月に妻の妊娠が発覚した。

そして聞いてびっくり、双子を授かったとのことだ。
しかも一卵性の双子だ。

妊娠を聞いた時は素直に嬉しかったが、双子と聞いた時、現実の事とは思えない出来事が起きているように思えた。

妻が体調の変化を感じて病院へ検査に行ったので、妊娠している事はある程度予測がついたが、双子である事については全く想定していなかったので妻と二人で驚愕した。

一卵性の場合、遺伝的な要素も大きいようだが、二人とも家系に双子は存在しない。
一般的に一卵性多胎の確率は250分の1程度と言われているようだ。

もともと結婚した時から子どもは二人以上欲しいと話していたが、まさか一度に二人を授かるとは。

まぁ、妻は今年で34歳となるため、年齢的なことも踏まえると一度のタイミングで二人産むことができるのはラッキーであるとも言える。

一絨毛膜二羊膜と診断され一安心

その後の検査でわかった事だが、妻の胎盤は「一絨毛膜二羊膜」であると診断された。

多胎の場合、胎盤のパターンが「二絨毛膜二羊膜(胎盤二つ・羊膜二つ)」、「一絨毛膜二羊膜(胎盤一つ・羊膜二つ)」、「一絨毛膜一羊膜(胎盤一つ・羊膜一つ)」の3つに分かれる。

妻の場合、お腹の中の子どもは胎盤一つを二人で共有するが、羊膜(部屋)はそれぞれ分かれている「一絨毛膜二羊膜」に該当する。

確率的にはかなり低いが、一絨毛膜一羊膜の場合だと二人で一つの羊膜を共有する形となるので、へその緒が絡まってしまったりなどのリスクが常に伴い、早期からの管理入院が必要になったりとリスクが高いそうだ。

結果的には二羊膜と診断され安心したが、この件について妻は診断の結果が分かるまでかなりナーバスになっていたのを覚えている。

とはいえ、胎盤一つを二人で共有するのは、栄養や血液がどちらか一方に偏ったりといったことも考えられるため、全くリスクがないというわけでは無い。

予定日1ヶ月前に管理入院

単純な週数計算でいくと出産予定日は9月上旬だったが、8月8日の検査で血圧が高かったため緊急で管理入院をする事になった。

会社で妻から入院の報告を受け、必要な荷物を病院へ運ぶため午前で会社を早退し、家から荷物を持ってすぐに病院へ向かった。

病院に着くと、妻は病室のベッドで寝かされていた。

その日担当医師から、これ以上血圧が上がると母体が危険にさらされると説明があり、出産までのあいだ管理入院してもらうと告げられた。

それからすぐに会社はお盆休みに入ったため、休みの間は毎日病室へ会いに行った。

面会時間は15時〜19時までと限られていたが、AmazonPrimeの映画を観たり、任天堂Switchを持って行って一緒にゲームをしたりと、出来るだけ寂しい思いをさせないようにと努めた。

陣痛誘発剤の投与

出産の方法について、双子の場合は帝王切開になることが多いようだが、本人は自然分娩(経膣分娩)を希望した。

管理入院から6日後、陣痛誘発剤の投与が始まった。

陣痛誘発1日目

その日、いつも通り15時に病院へ向かうと、いつもの病室に妻の姿はなく、看護師に聞くと既に陣痛室に連れて行かれたとのことだった。

陣痛室に入ると、ベッドに横たわり沢山の管が身体に繋がれた妻の後ろ姿が目に映った。

後ろ姿から妻の様子は瞬時に伝わったが、顔を見ると案の定、汗をかきながら陣痛に苦しんでいた。

俺の姿を見た妻は少し安心したようで、普段見せない涙を流した。

それからしばらくして妻の両親も病院に到着したが、妻はひたすら苦しむのみで俺たちはとにかく見守ることしかできなかった。

結局その日は子宮口が3cm程度開いたのみで大きな変化は無く、17時には誘発剤の投与を停止し翌日に持ち越された。

しばらくすると妻も落ち着いたようで、普通に話すこともできるようになったが、翌日も同じ思いをしないといけないということで、不安と緊張に苛まれているようだった。

陣痛誘発2日目

そして翌日、再び陣痛誘発剤の投与が始まった。

この日は朝から俺と、妻の両親の3人が陣痛室に入ったが、なかなか陣痛がこない。

前日は投与量を徐々に増やしていき、お昼頃に陣痛が始まったと言っていたが、お昼になっても妻はケロッとしていた。

最終的に夕方まで大きな陣痛は来ることなく2日目も終わった。
その後、医師から「明日も陣痛が来ないようなら本人の意思には反しますが午後を目処に帝王切開に切り替えます」と説明された。

陣痛誘発3日目〜帝王切開

そして再び誘発剤の投与を始めたが、2日目同様昼になっても大きな陣痛はやってくることなく、予定どおり帝王切開の手術を15時半からおこなうことになった。

少し長くなったので、帝王切開から出産までについてはまた機会に書くとしよう。