たまにはAd周りの記事についても書こうと思う。
今回はGoogle広告のアトリビューションモデルの一つ、「減衰」について詳しく紹介する。
アトリビューションモデルとは
Google広告のコンバージョンをどのように評価するか?
この評価モデルをアトリビューションモデルで設定する。
設定できるモデルには、比較的分かりやすい「ラストクリック」や「ファーストクリック」などがあるが、これらについてはここでは紹介しない。
アトリビューションモデル「減衰」の仕組み
今回は設定できるいくつかのモデルのうち「減衰」について、例を交えて紹介していく。
例として、A・B・Cと3つの広告があるとする。
このうち、ユーザーがまずA広告をクリックし商品ページを眺め一旦離脱する。
後日、同じユーザーがB広告をクリックし購入を検討するが、やはり一旦離脱する。
さらに後日、C広告をクリックし購入(CV)に至る。
この時はじめてコンバージョンとして値が割り振られる。
「ラストクリック」の場合は広告CにCVが割り振られ、「ファーストクリック」の場合は広告AにCVが割り振られるが、「減衰」の場合は少々複雑だ。
「減衰」の場合は最後にクリックされた広告、つまり広告Cが一番高く評価されるが、同様に広告B・広告Aも評価され、CV値が割り振られる。
割り振られるCV値の計算式は公開されていないが、CVに近い順に高く評価されるため、例として挙げるなら以下のような値となる。
広告 | CV値 |
A ※最初にクリックした広告 | 0.1 |
B | 0.3 |
C ※CVに至った広告 | 0.6 |
※上記はあくまで例なので実際割り振られるCV値は異なるだろう。
「減衰」はどういう時に使うのか?
ビッグワードで広告を出稿する場合、リーチは広いがCVRはそこまで高くなく、CPAが高騰しがちだろう。
ただし実際は、ビッグワード流入で商品を認知した顧客が、後日ロングテールワードで流入しCVに至るケースも少なくないはずだ。
この時、ラストクリック制でCPAのみを判断すると、ビッグワードで出稿した広告に価値を見い出せないだろう。
しかし「減衰」を利用することで、リーチ拡大を狙った広告についてもCV値が割り振られるので、費用対効果をより厳密に管理することができる。
こういった場合にアトリビューションモデル「減衰」は高い効果を発揮する。