前回の記事で、MTBF、MTBRを用いたシステムの稼働率の求め方について紹介したが、今回はその稼働率を上げて信頼性を高める代表的な手法についてまとめていく。

フォールトトレランス

システムの一部で障害が起きても、全体が停止することなく動作し続けるシステムを設計すること。

フォールトアボイダンス

システムを構成する機器について、個々の品質を高めたり、十分なテストを行ったりすることで障害が起こる確率を下げて、全体の信頼性を高める設計手法。

フェールセーフ

システムに障害が起きた場合、安全側に制御する方法。

よく例えられる例だが、信号が故障した場合にとりあえず赤を点灯させるなど、2次災害が発生しないように制御する。

フェールセーフはシステムが必ず故障することを前提とした考え方だ。

フェールソフト

システムに障害が起きた場合、障害が起きた部分を切り離したり停止させるなどして、最低限の機能を維持させたまま稼働させ続ける方法。

フォールトマスキング

機器などに故障が発生した場合、その影響が外部に出ないようにする方法。

装置の冗長化などにより、1台が故障しても全体に影響が出ないようにしたりする。

フールプルーフ

システムの利用者による誤操作などのヒューマンエラーが起きてもシステムに危険を及ぼさないようにする、もしくは誤操作ができないようにする設計手法。

代表的な例として、押してはいけないボタンを無効化させるなどの方法をいう。